『起きていることはすべて正しい』ほか

どちらも1冊で「今週の1冊」になりうるレベルなのだが、今週は運悪く(?)『Break-Through Rapid Reading』を読み終えてしまい、更に私の気合の足りなさ加減から、2冊まとめての紹介ということに相成ってしまった。内容的には『勝間本』∋『脳にいいこと』という感じか。
もはやこのテのポジティブ・シンキングはビジネス書学会内では支配的通説を形成しつつあると言っても過言ではない。この2冊により勝間和代氏と茂木健一郎*1がそうであることが確認されたし、神田昌典氏もそのテの臭いがする。『7つの習慣』のスティーブン・コーヴィー氏も然り。ドラッカーはそのあたりには興味がなさそうだ。
ただ同時にこの勝間本、ポジティブ・シンキングそのものの限界をも画しているように見える。ポジティブ・シンキングだけでは駄目で、運を掴むためのポジティブ・アクティング*2が必要なんだ、というのが主な主張と見たが、どうか。

そしてもう一冊勝間本。というかこの人監修なんですけど、なんで表紙の文字の中で一番デカイ活字使ってるんですか。もはや勝間和代という名前がビジネス書界隈で確固たるブランドを築き上げたということだろうか。
内容は非常に面白い。理論問題だけでなく、理系知識を使う問題もある。かつて化学質で理系のニーチャンに混じって危ない実験をしていた身(ただし文系)としては、こういう物理・化学の基礎を使うクイズというのは結構好きなのである。ただ、あまりに内容がマニアックすぎorロジカルに捻られすぎていて、飲み会の席で使えるクイズではないのが残念。まあそういう目的ならちがう本を買えってことですよね。

*1:ビジネス書界隈の人ではないな彼は

*2:この場合のポジティブの対義語はパッシブ(受身)か。ポジシンの対義語はネガティブ・シンキングだろうけどさ。