『チェーザレ 破壊の創造者(5)』ほか

買った割には読んでない。厳密には「読んでいるけど読み終えていない」が正しいのか。
そういうわけで今週のn冊。


チェーザレ 破壊の創造者(5) (KCデラックス)

チェーザレ 破壊の創造者(5) (KCデラックス)

惣領冬実の描くルネッサンス大河絵巻の第5巻。今のところ、歴史系学園漫画美少年つき、といった感じ。
今回の目玉は、なんといっても文字通りの(運動会的な意味ではないというニュアンスで)騎馬戦。軍服こそ男を一番美しく見せるといったのは、同じくチェーザレ・ボルジアに惚れて『チェーザレ・ボルジアあるいは優雅なる冷酷 (新潮文庫)』を書いた塩野七海氏だが、軽装騎兵として騎馬戦に出馬するチェーザレのカッコ良さは、この漫画史上パラマウント記録か。特にフランス代表ガチムチナイトとの一騎打ちシーンは、腐女子でなくともときめくクールさ。
一方で、チェーザレの波乱に満ちた生涯が所々で暗示されるなど、これからも非常に目が離せない一作、といいながら、実は最近になって5巻の出版を確認した私。
にしてもきちんと完結するのだろうか。このスペースだと20巻はかかりそうだが・・・。
あと、チェーザレの「そう それ大事」に吹いた。


会計のルールはこの3つしかない (新書y)

会計のルールはこの3つしかない (新書y)

弾言 成功する人生とバランスシートの使い方』において紹介されていたので購入。越後屋、スペイン女王イサベル、コロンブス三者漫才による会計の入門書。一言で言うと、分かりにくいのか分かりやすいのか分かりにくい本
登場人物の短い会話と長めの説明文を組み合わせるという手法は、読者の興味を逸らさないとか、あるいは重要度に応じてアクセントを置くという観点からは一役買っているように見えるが、会話文パートでは本来なら省略されるべきでない行間まで省略してしまった感があり、理解できない部分も多かった。おそらく、会計に興味を持ち、この本を理解できる程度の知的レベルがある人ならば、会話文パートがなくても理解できるだろうし、むしろそうしたほうが理解が促されるのではないだろうか。
ちなみに、会計の入門書と銘打っている割には、ネットでは、会計について詳しい人が書いた書評が大勢を占める。そういう人が「いや入門書に最適」とか書いたって説得力ないって。だってあなたたち、入門者として読んだわけでも、入門書として使ったわけでもないでしょ?


ロジカル・ライティング (BEST SOLUTION―LOGICAL COMMUNICATION SKILL TRAINING)

ロジカル・ライティング (BEST SOLUTION―LOGICAL COMMUNICATION SKILL TRAINING)

ロジカル・シンキング (Best solution)』の続編というか各論版というか。『ロジカル・シンキング』が「頭の中」のための本だとすれば、本書は「頭の中」を「紙の上」に移す時のための本。どちらも私にとっては結構なブレイクスルーだった。
この本で凄いなあと思わせられるのは、その具体例の分かりやすさ。途中で挿入される「ダメな例」なんかを見ると、「こんな報告書作ってすいませんすいません」と謝りたくなる「あるある感」。そして、ダメな例が美しく再エディティングされていく際の爽快感といったら、自分の書いた報告書でなくても嬉しくて笑みがこぼれるレベル。是非次は、『ロジカル・イグザンプリング〜人を引きつける具体例を作るスキル』でお願いしたい。
ちなみに、このテの本では『考える技術・書く技術―問題解決力を伸ばすピラミッド原則』がありますが、翻訳がマズイので、私は『ロジカル』シリーズを推します。