『グーグル・ジャパンで働く11人の英語勉強法』ほか
ええと、タイトルの本は釣りです。あるいは本のタイトルが釣りなのか。
『グーグル・ジャパンで働く11人の英語勉強』
約140ページ。図ばかり。多い余白。なのに1400円。1ページ10円。これで内容が良ければまだ救いがいがあったが、悲しいことにその期待も打ち砕かれた。「要するに英語使えば英語上達するよ」という、激しく当たり前の事を繰り返し聞かされるのに1400円払ったようなものであるというかなんというか。*1
350user近くいるブクマーさんも、悪いことは言わないから(以下略)。これならまだ村上式2冊買ったほうが得。あるいはナビつき洋書とか。
思うに、英語勉強本というのは一種の搾取産業で、この分野の本を買うなら1冊で足りる。私なんか比べ物にならないぐらいすごい経歴の人が書いた英語勉強法のエントリなんてネット上に腐るほどあるので、1冊でも多いぐらいなんじゃないか。出版元の中経出版てどんなトコかと思ったら、『オバマ勝利の演説』とかも出してるのか。エグいなあ。
『弁護士が書いた究極の勉強法』
『弁護士が書いた究極の読書術
』の著者による勉強法本。ちなみに、弁護士だけに「勉強法」という法律があるわけではない。
もとになっているのは司法試験の勉強記だが、カバー対象は司法試験だけではない。勉強法の基礎を抑えた本だけに、資格試験等で苦労している人は一読してみると良いかもしれない。シンプルで読みやすいし。
あと、法学部ネタとして、
弁護士は相談を受けたときに、「前田説ならこうなりますけど、大谷説ならこうなります」などとは答えません。
には吹いた。
『鬼の跫音』
毎日新聞の夕刊で紹介されていたので購入。新進気鋭のミステリ作家、道尾秀介の新作オムニバス。
著者はトップセールスを誇るセールスマンだったらしいが、そのせいか、恐ろしく吸引力のあるストーリー仕立てになっている。登場人物全員の狂気や、各短編に備えられた独特の「流れ」がより一層ストーリーに厚みを生んでいる。
メタな視点で見れば、各ショートストーリーの流れは似通っているが、その「流れ」を作る巧さは一級品。ただ、一人暮らしの人は読まないほうがいいかも。夜中にトイレに行けなくなるといけないので。
*1:あとアレだ、こういう薄い本を好んで買う人は、「英語を使う環境に身をおく」という、激しくめんどくさいことがちゃんと出来るのか、結構疑問だったりする。